Rally Driver Takero Oda 織田岳郎

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2004/09/08 ◆◆競技車両のボディ補強◆◆

ボディ補強とは、通常コストを意識して作られた市販車両の強度の弱い部分(ウィークポイント)をスポット溶接、あて板溶接、ロールゲージ、リベット増しなどで補ってあげることで本来その車両が持っている性能(旋回性能、直進安定性、対衝撃性)を100%引き出す、そんなチューニングのことを指します。





◆◆ラリー車両のボディ補強◆◆

ラリー車両のボディ補強の目的は、大きく分けて2つあります。1つは剛性のアップ、もうひとつは耐久性のアップです。

ボディ剛性は、旋回性能とトラクションに大きく影響します。剛性が不足したボディはコーナーリング中にねじれてたわむため、本来サスペンションが持っている性能が発揮されません。どうも速く曲がれないという状態はサスペンションがセッティングされてないからなのか、ボディがたわんでいるからなのかよく判らない、という状態が発生します。

困ったことに無補強状態の車両で競技に出場し続けるとどんどん剛性がダウンします。ボディのヤレとかタレとかいうやつです。つまりどんどんサスペンションの動きがよくわからなくなるのです。「前の競技の時と車の動きが違う、前の方がよかった。特になにも変更していないのに…」こんな時はボディ剛性の低下を疑うべきです。

しっかりしたボディ補強をした車両は剛性の低下が無補強よりずっと少ないですからサスペンションの動作が安定します。サスペンションが本来の動きをしますからセッティングもわかりやすくなります。さらにトラクションも出るようになります。

トラクションとは「牽引力」のことですが、ここでは前に進む力として説明します。クルマが前に進むためには、

1.プロペラシャフト(ドライブシャフト)が回転する。
2.タイヤが回転する。
3.路面とタイヤに摩擦が発生する。
4.摩擦によってタイヤとサスペンションを保持するアーム類(ロアアーム)が前に押される。
5.アーム類(ロアアーム)に押されたボディが前に進む。

といったステップを踏みます。ここで問題なのは4.5.のロアアームとボディです。ロアアームがボディを押しますからこれがたわむと前に進む力が吸収されてしまいます。ロアアームの強化ブッシュやピローボールというものは、コーナーリング性能のアップだけでなく、トラクション性能のアップにも貢献する大変有効なチューニングパーツです。旋回とトラクションの両方の性能をアップさせるボディ補強の有効性がお分かりいただけたでしょうか。


もうひとつの耐久性のアップについては、主にグラベルのラリーで真価が問われます。グラベルは、赤土からジャリからひどい所で子供の頭くらいの石が転がっているところまで様々です。

そんなひどい道を走っていると、当然クルマの下回りを痛めます。フロアに穴があくとか、ショックアブソーバーの取り付け部分が度重なる衝撃でもりあがってしまうとか、マフラーがつぶれるとかです。

長年の経験で壊れやすそうな部分はおおよそ見当がつきますから、あらかじめ壊れないように補強しておくわけです。
つまりはフロアを2重張りにするとか、ショックの取り付け部分をあて板で補強するとか、マフラーにあて板で補強する、といったことをするわけです。

当然重くなりますのでやりすぎには注意が必要ですが、競技中に壊れてしまっては元も子もありませんから、これは是非ノウハウのあるショップに相談してください。

新型車の場合は車に対するノウハウが少ないですから試行錯誤する部分もありますが、それでもラリー競技のノウハウに照らして考えてくれるショップはひと味もふた味も違います。壊れてから直すついでに補強すると結局高くつきますし、性能が一定しないので速くなるために余分な時間がかかります。

初心者の方もラリー車両は必ず最低限の補強を考えてください。丈夫な車は補強が要らないケースもありますが、3年も4年も同じ車に乗り続けるなら必ず補強は必要です。1年しか使わない全日本のトップでも効果的な補強は必ずしていますから。


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